ボイストレーニングコラム

音程を取るのが苦手…という方に試してほしいボイストレーニング方法

カラオケに行って歌っていて、「ちょっと音程がずれているかも」と思うことはありませんか? また、ある歌は良いけど別の歌では途中で音程がずれてわからなくなってしまう、ということもありますよね。このコラムではそんな方のために、音程がずれる原因と対策をまとめました。ぜひ最後まで読んで、上達のヒントをつかんでください。

音程を外す原因が音感の場合は、音感を鍛えよう

「音感がない」という言葉をよく聞きますが、実際に自分が発する音がずれていることに気付いている人と、気付いていない人では大きな差があります。気付いている人への対策は次の項目で挙げます。

ここでは自分がどうなのか、わからないという人への対策を紹介しましょう。まず自分が音程を外していないかどうか、怪しいと思っている人は、正直に話せる人に聞いてみてください。相談する相手はもちろん音程が分かる人でないといけません。できれば歌が上手い人、楽器を演奏できる人が良いでしょう。

その指摘によって、自分の音程がずれていることに今気付いた人は、今まで正しい音を認識できていなかったということです。そんな方はまず正確な音を知り、そこに自分の発声を合わせる必要があります。できれば、ピアノなどができる人に協力してもらい、以下の手順で練習してみてください

・「ドレミファソラシド」の音を出してもらいながら、その音に合わせて発声します
・次に「ド・ミ」「ド・ソ」など音程が離れた音を出してみましょう
・続けて「ド・ラ」「ド・シ」などのより離れた音で練習します
・これを繰り返しつつ、ボイスレコーダーなどで再生して聞き直してみましょう

この練習を続けることで、正しい音に耳をならしつつ、それに合う音を出せるようになっていくはずです。ドレミだけでは飽きますから、自分の歌を録音して聞き直すのも良いでしょう。

歌の途中で音程が外れる人は、自分の歌声やカラオケの設定を見直そう

歌っている途中でずれてしまうことが分かる方は、正しい音程を聞き分ける能力はある、ということですから、どうすればずれないか、ということを身につける必要があります。そのためにはまず以下の4つの中から、自分がどのタイプなのかを見極め、対策しましょう。

リズムが取れない

曲にはそれぞれ決まったリズムがありますから、それに合っていないと聞いている側は違和感を覚えてしまいます。これを克服するには、テレビやDVD、インターネット上の動画などで、プロのミュージシャンが体を動かしながら歌っている画像を見つけてください。それを見ながら、自分も身体を動かす練習をすれば自然とリズムが身についていきます。この時、最初は自分自身は歌わずに、リズムだけに専念してください。歌を歌うと、歌詞に気を取られるのでリズムに集中しにくいからです。

曲のキーが合っていない

カラオケで歌うにはキーを合わせることは非常に重要です。出ない音域で無理に歌おうとしても不安定な歌い方しかできないからです。うまく歌えないな、と思ったらキー設定で+1、+2、-1、-2などいろいろ試してみてください。

節回しの大きさが合わない

節回し、いわゆるしゃくりが適切だと圧倒的に歌が上手く聞こえます。これができないケースは二つあります。
・節の中、後ろを上げることができず、低い音程で歌ってしまう。
・節に対して音が上がりすぎる
このような場合は、その歌のしゃくりがどこにあるかを確認し、音程に気をつけながら歌いましょう。

口の開け方が音に合っていない

口がきちんと開いていない場合、音が低くなったり、暗い歌い方になってしまったりすることがあります。これにあたる方は、頬骨を持ち上げるようなイメージで歌ってみてください。これだけでもトーンが明るくなり、音程が下がることを防止できるはずです。

チェストボイス、ミックスボイス……様々な声の種類

歌うときの声の出し方については、地声や裏声などいろいろな種類があります。

チェストボイス

いわゆる「地声」ですが、正確には「息の音が入っていない」地声です。「チェスト」とは「胸」という意味ですが、発声時に胸を響かせるようなイメージで出すことからこの名前で呼ばれています。はっきりした声で歌えるので、あらゆるジャンルのさまざまな曲に使われます。

リラックスした状態で、あくびをするようなのどの開き方を意識して、喉ぼとけを下げましょう。声を前歯の上の天井部分に当てるように発声します。

ヘッドボイス

一般に言う「裏声」ですが「息の音が入らない」歌い方です。息の消費が少なく、はっきり歌えます。高音域を出したい時に良く利用され、頭から声を出すようなイメージがあることからヘッドボイスと呼ばれています。

口の奥を縦に開くことを意識して、舌の根元を下げましょう。上顎の天井中央に鼻と口をつなぐ穴がありますが、そこに声を向けて、頭頂部を鳴らすイメージで発生してください。

ミックスボイス

「チェストボイス」の軽やかさと「ヘッドボイス」の響きを合わせた歌い方です。高低のミックス度を変えることで幅広い表現が可能になります。上記の二つをマスターしたらそれを混ぜ込んでミックスボイスを練習しましょう。

ファルセット

「裏声」ですがヘッドボイスと違い、息の音も混ぜる歌い方です。軽さと音の広がりが特徴で、息を多く消費します。

まとめ

なぜ音程が取れないのか、そのような人はどうしたらいいのかがご理解いただけたと思います。声の出し方は、こつこつ練習する方法もありますが、のどの開き方、というのは初心者には理解しにくい点もあるでしょう。特にミックスボイスはマスターすれば、歌をうまく歌うための強力なスキルになりますが、なかなかイメージしにくく一人で習得するのは難しいかもしれません。

そんな時はボイストレーニングを受けるのも有効な手段です。上達する手ごたえがつかみやすく、問題点を都度指摘してもらえるので、歌が上手くなる近道になりますよ。

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