ボイストレーニングコラム

カラオケで高音を出したい!効果的なボイストレーニング方法

カラオケでかっこよく、あるいは美しく歌おうとすると、高音域をキレイに表現したい、という欲求が生まれますよね。高音が出ない人は無理に発声してのどを痛めてしまったり、最初からあきらめて音程を変えて歌ったりしていると思いますが、実は高音もトレーニングによって手にいれることができるのです。高音を出せるようになるまでの練習方法についてまとめましたので、参考にしてみてください。 

理想の高音を最初から出そうとせず、まずは自分の声に対する理解を深めることが大切

いきなり高音を出すのは避けましょう

カラオケを歌うときに、誰しもあこがれのミュージシャンのように歌いたい、そう思うのは無理のないことです。しかし高音域を無理に出そうとするとのどを痛めたりしますから、いきなり理想とするような高い音に挑んではいけません。また、慣れない状態で自分自身が持つ本来の声質からかけ離れた方向に向かってしまうと、せっかく持っている自分自身の声や音域を活かしにくくなります。

地声で表現できる音域を「チェストボイス」と呼びますが、そこを基礎としてきちんと響かせられるようになってから、それに高音を付加していく方が賢明です。あくまでも自分がいま出せる声を先に理解し、それから目指す所に向かっていく、そのような意識で取り組んでいきましょう。

「自分の声」を知りましょう

では自分自身の声をきちんと理解するにはどうしたらよいのでしょうか。それにはのどがリラックスした状態を作る必要があります。イメージとして「ほっとしたとき出るため息」を想像しながら、以下の手順を行ってください。
1・肺がいっぱいになるまで息を吸う
2・肩を落として「はぁ…」とため息をつく(この時、上記のほっとするイメージを持ってください)
3・この時ののどの開き具合を憶える
4・そのまま音を上下させてみる
これがあなた自身の素の声です。これは基本となるので何度でもやってみましょう。

ロングトーン

続いてロングトーンの練習をします。上記の素の声=リラックスしたのどをキープして、出しやすい音程で芯がある声を長く出してみます。この時変に感情をこめたりせず、ぶれないように発声します。

これによってのどをリラックスさせた状態で、芯がある声が出せるようになります。この声をいつでも出せるようになるまで繰り返し練習しましょう。

感情をのせる

人間は感情が先行する怒りを覚えた時などに自然とのどが開きますので、これを応用して感情を込めた声を出してみましょう。まず怒りや悲しみを想像して「うおーーーーーー!」と発声してみます。この時ものどが開いているはずなので、この形を憶えましょう。

録音して聞く

上記の声を録音して聞いてみてください。自分自身に聞こえているのと録音して聞くのは全く違う声質に聞こえますが、録音した声を何度も聞いていると自分自身の声が客観的に判別できるようになります。

この準備ができたら、ここから先はいよいよ高音を出す練習ができます。

高音を出すにはリラックスして喉を開くのがコツ

バリエーションを広げる

上記で説明した、リラックスしてのどが開いた声を習得したら、少し高い声、少し低い声、少し響く声、などバリエーションを広げましょう。力を入れないことが大事ですから、「力んでいるな」と意識したときはため息とロングトーンからやり直しましょう。

遠吠えしてみる

犬や狼を意識して「わおーーーーん」と発声してみて下さい。裏声でも構いません。本当に狼なったような気持ちでやることが重要です。この後、ロングトーンを音程高めにしながらやってみると、今までより高音が響くのが実感できると思います。

ポルタメント

続いてロングトーンをさらに高い声でなめらかに出しましょう。この時、驚いた状態をイメージして「えーーーーーー」と発声してみてください。上手くできていれば今まで出なかった高音が出ているはずです。難しいようなら遠吠えからやり直してみましょう。

テンションを上げる

仲間と楽しく盛り上がっている時、普段より高い声が出ていることが出ていることがあります。リラックスして感情が乗っているからです。これをイメージして「イェーーーーーイ」と発声してみてください。

ここまでで、かなり高い声が意図的に出せるようになってきていると思います。

高音を気持ちよく響かせるために大事な「ミックスボイス」とは

よくボイストレーニングを行う、学ぶ上で「ミックスボイス」という言葉を耳にするかと思います。まず最初に書いておきたいのですが、「ミックスボイス」という言葉にはいろいろな意味が含まれています。というよりも、きちんと定義されておらず、人によって解釈が違うようです。

諸説ある中で有力と思われるのは以下の二つです。
●地声(チェストボイス)・裏声(ヘッドボイス)・その中間的繋ぎの声(ミドルボイス)の3つを繋げて使いこなすこと
●単純にミドルボイスのこと

発声論の解釈を深めるコラムではないので、ここではあえてミックスボイス=ミドルボイスと解釈してお話しします。他の解釈もWeb上にたくさんあるので、興味がある方は参照してみてください。

ここで言うミックスボイスは地声と裏声の中間として、地声に近い太さと裏声に近い高さを持っていると言って良いと思います。地声のまま高い声を出すと無理があるので、のどを痛めやすいという難点があります。しかし、高音が出せる裏声は特定の曲や歌い方には向いているかもしれませんが、一般的なポップスやロックの楽曲を全て裏声で歌うのはミスマッチになってしまいます。

そこで活躍するのがミックスボイスです。これについては原理や出し方を文章で説明するのは非常に困難です。上手く歌を歌うために有効な「ミックスボイス」、習得したい方は是非ボイストレーニングを受けてください。

まとめ

カラオケで出したい高音域は、練習によって得られるということはご理解いただけたと思います。人によっては言葉で理解するのではなく、感覚的に習得している人もいます。逆に何を言っているのかよくわからない、という人もいるでしょう。そんな方は是非ボイストレーニングを受けてみてください。

直接のトレーニングを受ければ、あなたの地声を踏まえた上で、高音域を出すトレーニングやミックスボイスの習得も達成できると思います。

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